パニック障害を呼吸法で克服できる?

パニック障害を呼吸法で克服できる?

ごく軽症のパニック障害であれば、呼吸法で克服できるかと思います。パニック障害のような心の病気にかかっている人は、浅く弱い呼吸が慢性的な習慣になっています。

そして、呼吸が浅いと精神が不安定になり、パニック発作の惹起に終局的につながることになります。逆に、深く長い呼吸が自然とできていると精神は安定していきます。今回、呼吸法について説明させていただきたいと思います。

呼吸とはそもそも何か?

呼吸は書いて読んだごとくですが、呼気と吸気の繰り返しをいいます。呼気とは吐く息です。吸気とは吸う息です。

・吐く息が長く力強いほど副交感神経が優位になります。
(゠つまり、リラックスできる。)

逆に、
・吸う息に力が入り、吸う息が長いと交感神経優位の緊張型になります。
(゠つまり、パニック障害になりやすくなるわけです。)

意識的な呼吸のコントロールは精神の安定にそもそも有効なのか?

ヒトの呼吸のコントロールは、脳幹という最も古い脳部位が司り、そこから大脳新皮質に存在する中枢神経系統との相互互換作用を経た後、自動的に「深い呼吸」または「浅い呼吸」が決定づけられています。つまり、脳幹によって呼吸の深浅は、生まれつきはじめから決定づけられている」という話になります。

パニック障害と過呼吸


パニック障害の人が過呼吸に陥りやすい理由はここに存在します。生まれつき、呼吸が浅く弱い人(繊細な人、内気な人゠思考する能力が高い、IQが高い人)は精神が不安定になりがちです。
そして、精神が不安定になり、過緊張状態が続くと、過呼吸が起きます。過呼吸が起きると、血中の二酸化炭素濃度が低下し、酸素濃度が上昇することで、息苦しさを極度に感じることになります。

過呼吸が起きる人は、もともと先天的な要因により、浅く弱い呼吸パターンが身についています。このような人はストレスに弱い、繊細な性格をしている場合が少なくないので、対策する必要があります。

話を元に戻します。

呼吸のパターンはあらかじめ決まっている

深い呼吸ができる人は脳内のGABAレベルが高く、呼吸が浅い人は脳内のGABAレベルが低いです。これは、先天的な要因が大きいです。つまり、GABAが増えると、自然と呼吸は深くなり、安定します。
このとき、過呼吸が生じることもまずありません。(GABAとは心をリラックスさせる神経伝達物質の一種で、筋肉を緩める作用があります。)

それを、人為的な呼吸法によって呼吸を無理に制御し、それによってパニック障害を克服しようという試みは、かなりの無茶になります。(※呼吸の深浅は先天的に決まってるからです)
ことに、中度以上のパニック障害においてそういえます。
何故かというと、呼吸のパターンは既にあなたの脳の機能によって必然的に決定づけられているからです。

無理やり呼吸をコントロールしようという試みは、あまり良くなく、パニック障害やその症状のひとつである過呼吸を悪化させたり可能性もあります。

パニック障害を克服する最も効果的な呼吸法とはなにか?

しかしながら、「パニック障害に呼吸法が全く無効なのか?」というとそういうわけでもありません。

パニック障害を克服するのに、最も効果的な呼吸法の練習は何かと皆さんは考えますか?

それは、「息が上がるような有酸素運動の習慣をつけること」です。

これは前の記事で説明しているのでそちらを参照ください。

【↑私によるパニック障害を克服する呼吸法についての解説】

なぜ、有酸素運動が最上の呼吸法の練習になるのかというかというと、運動をすると、呼吸筋(呼吸に関連する筋肉群)が、激しく収縮と拡張を繰り返します。
この収縮と拡張の幅が広ければ広いほど、深い安定した呼吸ができていることを意味します。

つまり、有酸素運動の習慣をつけることで呼吸に関する筋肉が柔軟にかつ強くなるということです。呼吸筋が柔軟になると必然的に長く深い、呼気に力の入った呼吸が可能になるという算段です。

有酸素運動は最高の呼吸法

有酸素運動の習慣をつけると、上で述べた呼吸の深さに関わる脳内神経伝達物質、GABA(γアミノ酪酸)が増加するので、筋肉が弛緩しリラックスする、それに伴い心も安定するということです。
筋肉が弛緩しリラックスすれば、呼吸筋もよく伸縮するようになるため、必然的に常時深い呼吸ができるようになるのです。

よって、パニック障害を克服するためには、「巷で言われる呼吸法なんて練習する前に、有酸素運動の習慣を先につけた方がいい」、という話になるわけです。

「落ち着くために深呼吸しないといけない」と巷では良く言われますが、深呼吸しようとかやってみようという以前の話で、運動中は必然的に深い呼吸になっています深呼吸をしないと有酸素運動はそもそもできません。

これが理由です。
要するに

最高の呼吸法゠有酸素運動

ということです。
運動の習慣をつけていくと、呼吸筋が自然と鍛えられていくので、パニック障害の人に欠けてる呼吸パターン「深い呼吸」が自然とできるようになります。
(参考:)
パニック障害を運動で克服
パニック障害をヨガで克服

(まとめ)

パニック障害を克服するのに、まず第一に呼吸法などを
いちいち練習したり、やってみる必要は実はない。

それよりも、
運動を習慣化していくだけで、呼吸筋は必然的に強く柔軟になるので、

自然と呼吸は深くなり、脳波が安定する。(゠精神が安定する)

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