このブログについて&全記事一覧:

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 このブログでは、強迫性障害を克服する方法について簡単にまとめて書いてあります。結論を先に書いたのですが、一般に強迫性障害を克服することは非常に難しいとされています。
しかし、これは完全に間違いです。注釈を加えますと、確かに簡単なことではないですが、「不可能である」または「難しい」ということは決してありません。

要するに、正しい方法にのっとっていくことで、その克服のプロセスに要する期間を最小限にしていくことが可能になって行くという話です。

https://www.youtube.com/watch?v=PNMulN-y-EU
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↑強迫性障害の克服法についての私の解説です。

なお、ここより下に私が書いた強迫性障害の克服法は、ほぼすべて間違い※です。

 強迫性障害は精神療法だとか心理療法でどうにかなる問題ではなく、考え方や性格の問題では一切ないからです。脳の機能障害の存在について把握していくことが、強迫性障害の克服の大一歩です。
(※気休め程度のモノも含めてあります。)

間違った強迫性障害の克服法(一覧)【総概説】

→強迫性障害を克服するのに強迫観念を無視する

 強迫性障害の人に生じている強迫観念は「ある考えに頭が尋常ではないほど捉われる現象」を指して言います。よく暴露反応療法や認知行動療法の専門家は、「強迫観念は無視すればいい」といっている人が存在しますが、「強迫性障害を克服するのに、強迫観念を無視すればいいという方法は完全に間違い」です。

何故かというと、強迫観念は脳が作り出した生理現象だからです。

 生理現象とは何かというと、暑くなったら汗をかく、運動をしたら心拍数があがるといった生体内に備わるホメオスタシス(恒常性維持機能)のことを指します。強迫性障害を克服するのに、「強迫観念を無視しろ!」という話は、上の例になぞらえて話すことが可能で、それは「体が暑くなっても汗をかくな!」といっているのと同じような話です。

体が暑くなったら汗をかくのは正常です。
同様に、不安が強くなったら強迫観念が生じるのも自然なことなのです。

よって、それを無視するということは、かなりの無理を心身に強いることになるわけです。

「強迫観念を意図的に無視しよう」としていると、それは心理学的に言うと、「抑圧」という異常心理状態を産み出し、すぐ下で述べている通り当事者の心身に過度なストレスを与えることになりかねません。

 この心理状態は、たとえば「宝箱を開けるな!」と言われると逆に宝箱が気になり、開けたくなってしまうという心理と同じです。

同様に「強迫観念を無視しろ!」といわれると、むしろ「強迫性障害の強迫観念が余計、気になるようになってしまう」わけです。

強迫観念は生理現象のわけですから、無視することはできませんし、無視しようと試みることはかなり不自然なことです。

したがって、強迫性障害を克服する場合、「自然と強迫観念が消失していく方法をとること」が文字通り自然です。

→強迫性障害を克服するのに性格や認知を正さなければいけない

 この方法は巷の精神論者が説きたがります。しかしながら、そもそも性格や認知を産み出しているのは脳の機能です。

つまり、強迫性障害的な完璧主義、潔癖主義な性格を産み出しているのは当事者の脳の機能です。

これは先天的な生まれついたものが大きく、「強迫性障害の遺伝率は高い」ことは一般によく知られています。

 当然、遺伝的な問題がここに絡んでくるわけで、性格や認知を正したり、根性を叩き直せば強迫性障害が治るという安易で素人的な話はかなり無茶苦茶なストーリーになります。”強迫観念も強迫行為も脳に強制させられているだけだ”ということをぜひ覚えておいてください。

暗いネガティブで内向的な人に、「明るくポジティブで外交的な性格になれ!」といっても無理です。

無理やり明るく振舞ってみたところで、空回りしますし、最終的には必ずボロが出ます。要するに、強迫性障害の克服に「性格を正さなければいけない」という話は大きな誤解なのです。

→強迫性障害を克服するのに認知行動療法や心理カウンセリングは有効である

 完全に無効であるとは言いませんが、これらの方法論はあくまでも強迫性障害の克服において補助、サポート的な意味合いを持ち、根治させるという、いわゆる根本的な克服法になるものでは全くもってありません。

強迫性障害は脳の機能障害であるから当然の話で、これは私の他のブログやサイトなどに詳細がありますので、そちらを参照されてください。

→強迫性障害を克服するのにカルマを解いたりインナーチャイルドを癒さなければいけない

 これもまた、よく言われる話なのですが、強迫性障害に前世のカルマやインナーチャイルドは関係がありません。霊障もありえませんし、潜在意識がどうのこうのという話も関係ありません。

そういうことを主張する論法者にはアルコールや薬を飲むと、強迫観念がなくなったり、弱まったりするのは、

「アルコールを飲むことで、前世のカルマが解消されたのか?」

「酒でインナーチャイルドが癒されたのか?」

と、いってあげたい。

→強迫性障害は暴露反応療法で克服できる

 暴露反応療法や森田療法は強迫性障害の克服に多少は役に立つ程度で、中度以上の本格的な強迫性障害の症状に対しては抜本的な解決にはならない場合がほとんどです。

①:「脳が先でその結果、行動が生まれる」のであって、
②:「行動を変えた結果、脳の機能にそれが影響を与えることはない」

という①②がまず大前提の真実の話になります。

矛盾するのですが、後者の経路によって、多少は脳の機能に影響を与えられるのは事実です。
たとえば顔に微笑みを無理にでも浮かべれば、脳は少しはリラックスします。何故かというと、表情筋が迷走神経を通して、脳に微弱な影響を与えるからです。

しかしながら、この後者の経路は弱すぎます。

なぜ当事者はいつまでも克服できないのか?

 逆に前者の経路は極めて強固だからです。そもそも、行動を改めたり、苦手な状況に暴露されることで、この障害が克服できるのであれば、既に当事者の方々は曲がりなりにも、その種の暴露的経験を山ほど積んでいるはずであるので、この障害をとっくの昔に克服していないとおかしいのです。

脳→心(〇)–かなり強い経路・・・脳が心を生んでいるといってよい
心→脳(✖)–かなり脆弱な経路・・・微小な影響しか脳に与えることはできない

その同じ人が、未だに症状に苦しんでいるということは、暴露反応療法や森田療法では根本解決まではいかず、多少の改善を誘導する程度で終わるということを指します。

暴露反応療法や森田療法が全く無効な療法であるとはいえないので、この項目に含めるのはどうかと思いましたが、「根本解決を提供できない」という事実を考えれば、「補助、多少の改善を与えるものだ」とはいえるでしょう。

しかし、「本質的な克服を寄与するものであるといえるほど効果的なものではない」ということを考慮して、このリストに追加しました。

✔強迫性障害を克服するのに有効なモノ(一覧)

①運動(有酸素運動、筋トレ)

運動の習慣をつけることで、脳内のBDNFが増えるので、「強迫性障害脳」から脱却しやすくなり、また、運動をしていると強迫観念も忘れやすくなり、しかも疲れると人体のエネルギー自体が欠乏してくるので、思考自体しづらくなります。

運動をすることで、強迫性障害の患者の気分や症状が優位に改善されたという報告も国際論文で既に為されています。[1]


②薬やサプリメントを用いた克服法

薬やサプリメントを用いていくことで、強迫性障害の人の脳内で欠乏している神経伝達物質量をコントロールすることが可能で、この克服法をうまく用いることが強迫性障害の克服のカギとなります。

③マインドフルネス瞑想法

症状が比較的軽い人の場合、マインドフルネス瞑想を行うことで、感情コントロールを司る前頭葉の機能が強化されるので、「強迫観念」という一種の感情を制御しやすくなります。

しかしながら、マインドフルネス瞑想は重度の強迫性障害の人には不適切だともいえるので、軽度の人のみ実行するようにすると良いのです。[2]

強迫性障害の克服には正しい方法を用いる必要があり、間違った方法を用いていると、いつになっても治らないということになり兼ねません。

強迫性障害の克服にはこの3つの方法が特に重要

 主に、上に挙げたこの3種が強迫性障害の克服において、特に重要になります。これは同じ神経症の全般性不安障害やパニック障害などと基本的に同じスタンスの克服法になりえます。(これらのものは診断名が異なるだけでほとんど同じようなものであるといえるからです。

(私の「パニック障害を自力で克服」というブログは相当詳しい情報がありますので、そちらも参照ください。

強迫性障害は、もともと旧名:強迫神経症といわれ、生まれつき神経質な人に少なくないとされた心の病気でした。

しかしながら、日進月歩の脳科学の飛躍的進展によって、強迫性障害は脳の機能の問題であるということが明るみに出てくるようになりました。

一昔前は、性格や心は脳の機能によって生み出されているという事実が知られていませんでしたが、脳科学の進展によって、この事実が判明したわけです。

強迫性障害では眼窩前頭皮質の異常発火が見られる

 強迫性障害の人の脳をfMRIで調べてみると、眼窩前頭皮質領域の異常発火が散見されるといわれています。[3]また、些細な刺激に対して、情動中枢といわれる扁桃体という脳の一部位が異常発火しやすいということも研究により報告されています。[4][5]

 また、強迫性障害の人ではワーキングメモリ(別名:作業記憶)といわれるこれもまた、前頭前野の機能の一部なのですが、このワーキングメモリの機能が低下していることも指摘されています。[6]

ワーキングメモリの機能が低下すると、思考の切り替え能力、感情の切り替え能力がそれに比例して低下するので、強迫観念により囚われやすい状態になりえます。

逆に、ワーキングメモリの機能が高ければ、強迫観念を上手に抑制できるので、特定のこだわりの対象に長くとらわれ悩み苦しむこともなくなっていくという話です。

「思考の切り替え能力」が低下することによってこその強迫観念なわけです。

こういった脳の機能異常が、強迫性障害の症状を引き起こしているわけで、強迫性障害を克服するためには、脳の機能異常を修正していくのが大先決で、最優先事項になります。

強迫性障害は脳の問題

 このように、強迫性障害は性格の問題ではなく、脳の機能の問題であるということが現代科学によって明るみに出されています。

強迫性障害の克服は精神論や根性論、性格の問題の修正という次元でもはや語ることができるものではなく、純粋な脳の機能異常であるといえるわけです。

結論

 要するに、強迫性障害を克服するには脳の問題を解決していくことが最重要になるわけです。
そこに直接、強力に働きかけていく方法が、本当の意味での正しい強迫性障害の克服の方法になります。

沖仁宏

【参照:】
[1]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19616916
[2]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18852623
[3]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23740050
[4]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15664794
[5]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3984443/
[6]https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19081580
(最終更新日:2019/05/13)

強迫性障害の天才【まとめ】

概要:

強迫性障害に天才は多いといわれています。今回は歴史上、強迫性障害といわれた天才について古くから今日に至るまで詳しく紹介していきます。

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グレン・グールド

グレン・グールドはコルトベルト変奏曲で知られるカナダ生まれの天才ピアニストです。
彼はその天才性の他、様々な奇行癖で知られています。

たとえば、グールドは常に手袋を手放さず、ファンから握手を求められると、「Don’t Touch Me!」と握手を拒絶し続けたことで有名です。

彼は極度の潔癖症で細菌恐怖という強迫性障害の症状を持っていたことで知られています。


↑歌いながらピアノを弾くグレン・グールド

また、極度の対人不安や完璧主義があり、晩年は公衆でのコンサートを拒絶し、レコーディング施設に完全にひきこもり、そこから楽曲を録音し、レコード盤を媒介した”観客へのコンサート”を行ったことでも知られています。

グールドは強迫性障害で精神が不安定で、常にパルビツール酸系抗不安薬に耽溺していました。

グールドは天才としてだけではなく、奇才ピアニストとして、今日も世界的に広く知られています。

クルト・ゲーデル

ゲーデルは不完全性定理という数学の一部が、矛盾を抱えるということを証明したことで、当時の数学界に激震を及ぼした数学者です。

彼の強迫性障害のエピソードは毒殺恐怖でした。晩年、「神の存在の証明」に執着しましたが、上手くいかず、精神不安定になり、食事も満足にとれなくなりました。

彼は元々、ひどく神経質な子供で5歳の頃から、不安神経症を患っていたとされています。8歳の頃には、リウマチ熱※による発作に常に怯えていました。

実際、後に彼の心臓に致命的なダメージを与えました。
(※リウマチ熱は心臓弁膜症を誘発するため)


↑彼が書き遺した数式

彼の毒殺恐怖は晩年、特に重症化し、妻が作った食事すらも取ることができなくなりました。

それによって、栄養失調による餓死が彼の死因だとされています。毒殺を恐れるが故、窓も開けなかったとされています。
71歳の生涯でした。

当時の担当医からは人格障害の診断を受けていますが、後世の病跡学の専門家はゲーデルは、強迫性障害であったと多く主張しています。

毒殺恐怖や細菌恐怖は強迫性障害の主要な症状の一つだからです。

草間彌生

草間彌生は世界的に有名な日本人藝術家のひとりで、強迫性障害を病んでいるとメディアに語っています。

彼女の作品は強い水玉模様の特徴があり、英国のIndependent紙によると、氏の持つ強迫性障害の行き過ぎた「こだわり」が、彼女の作品を彼女の作品たら
しめているのだと指摘しています。

彼女は強迫性障害だけでなく、統合失調症も患っているということも指摘されています。(本人談)


↑彼女の双眸の鋭さからは常人ならぬモノを誰しも感じるはずです

実際に精神病院のアトリエで制作作業を行っているということも日本のTVメディアの取材で取りざたされていますし、今現在も精神病院の近くにある自宅よりも、病院のアトリエで作業に没頭し過す時間が長いようです。

彼女は子供の頃から「視覚的および聴覚的な幻覚」を体験し始めました。初めてカボチャを見たとき、それがあたかも「自分に話しかけている」ような実感
を持ったといいます。

若い頃の彼女は、頭の中でその種の考えを「消し去る」ために絵を繰り返し描いていたそうです。

億の値がつく作品を多数この世に輩出する草間氏は、人に知れぬ苦悩を藝術へと昇華させている典型的ないわゆる「藝術家」であるといえます。

”芸術は自分にとって生死に関わる”

草間彌生

二コラ・テスラ

二コラ・テスラはエジソンを遥かに超える天才科学者であり発明家です。

テスラもまた強迫性障害の症状を有していたということを病跡学の専門家によって指摘されています。

テスラは「3」という数字に異常に強いこだわりを持っており、プールで泳ぐときもプールのレーンを33往復、泳ぎながらきちんとカウントできないと
プールから出ることが出来ませんでした。
彼のルールでは泳ぎながら33往復きちんと数えられないといけませんでした。
さもなければ、一からまた繰り返さねばならなかった。

また、テスラには細菌恐怖の症状があり、そのため、食前、すべての食器を完璧に磨く習慣がありました。

したがって、1回の食事に18枚ものナプキンが使用され、1回の食事ごとにに3つの折りたたまれたナプキンを必要としました。

彼はまた、先述した通り、テスラは3という数字に異常なこだわりを持っており(縁起恐怖)、3で割り切れる番号のホテルの部屋にもっぱら滞在しました。

↑ちなみに彼の晩年の住居は、ニューヨーカーホテルの33階のスイート3327号室で、亡くなるまで10年居住していました。

33÷3=11
3327÷3=1109

確かに、すべて3で割り切れます。

 

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まとめ:

強迫性障害と診断されたことのある有名人は世界的に数多い。その多くに何らかの傑出した才能が認められている場合も少なくありません。

彼ら彼女らの才能は”代償性過剰発達”と呼ばれるもので、脳の機能の偏りによって生じたモノだと指摘されることもまた多数あります。

代償性過剰発達というのは、卑近な例を出せば、目が見えない人が聴覚が過剰に発達し、常人には聞き取れないような音域の音を聞き取れたりするのと同じようなものです。

このように、過度に苦手な領域がある人は、この”代償性過剰発達”が起きやすくなります。

脳の機能の偏りが代償性過剰発達を産みだし、それが傑出した才能や特技につながるということも十分あるわけです。
脳は劣った領域を他の領域がカバーするようにできているので、当たり前といえば当たり前のことです。

ですから、強迫性障害の人は、そのことに自信を持ち、自分の得意なことに邁進し、それを長く継続することが特に重要だと言えます。後年、それは必ず身を結ぶはずです。

しかし、その克服は当ブログで述べている通り十分可能ではあります。


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(参照文献:)

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19332573
https://www.newyorker.com/magazine/2005/02/28/time-bandits-2
https://www.ocduk.org/ocd/history-of-ocd/nikola-tesla/
https://www.psychologytoday.com/intl/blog/consciousness-self-organization-and-neuroscience/201702/what-is-obsessive-compulsive-disorder

https://www.washingtonpost.com/entertainment/museums/how-yayoi-kusama-the-infinity-mirrors-visionary-channels-mental-illness-into-art/2017/02/15/94b5b23e-ea24-11e6-b82f-687d6e6a3e7c_story.html?utm_term=.cf41a98413ba
https://awomensthing.org/blog/5-women-yayoi-kusama-polka-dots/