パニック障害を薬物療法で克服

(最終更新日:2020/12/29)

パニック障害を薬物療法で克服

(概要:)
パニック障害を薬物療法で克服というと「克服」という形容が妥当なのわかりませんが、この場では世の中には慢性病によって薬が必須な身体的疾患の人もいますので、”克服ということにして”、その旨、記事を書いていきます。

パニック障害の原因(最新情報:)

 パニック障害ではアドレナリンやドーパミンといった興奮性の神経伝達物質が過剰放出されています。
(これらA系神経に関わるモノアミン神経伝達物質はある程度相互互換性があります。つまり、ドパミンが上がればアドレナリンも上昇していくような機序を持っているということです。)

 

それからグルタミン酸もこれらの興奮物質の過剰放出に関わっていることがわかってきています。

パニック障害を克服するためにGABAレベルを上昇させることは必須:

というのも、脳内のグルタミン酸過剰がさらにパニック発作を余計に煽っていくことになっているからです。

 

先天的にグルタミン酸受容体(NMDA受容体、非NMDA受容体)の密度が多かったり、グルタミン酸放出が過剰に行われたりしていると、記憶力が高くなったり、頭の回転は速くなったりするのですが、こうして脳内がグルタミン酸過剰に陥ると、精神を鎮静化させるのに重要なGABA(γアミノ酪酸)がそれに反比例する形で枯渇し、パニック障害や不安障害を発症します。

 

Pointあまり知られていないことなのですが、脳内の神経伝達物質の信号伝達の内、約80%を占めるのが、実はこのグルタミン酸とGABA(γアミノ酪酸)なのです。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬

パニック障害を克服するには、したがって、GABA(γアミノ酪酸)を増やす薬を服用する必要があります。

これらの薬は巷ではマイナートランキライザーすなわち、抗不安薬として知られています。

 

〇デパス
〇レキソタン
〇メイラックス
〇ソラナックス
〇ワイパックス



など色々ありますが・・・・・・
これらのものはすべて同一系統の抗不安薬です。

これらの薬はベンゾジアゼピン系抗不安薬とカテゴライズされるもので、主に脳内でGABA受容体に結合し、受容体間のGABA濃度を上昇させることによって抗不安効果を発揮します。

したがって、こうした薬を飲むことにより、リラックス感や精神鎮静作用がもたらされるため、パニック障害の症状であるパニック発作や予期不安も起こりづらくなっていくわけです。

パニック障害はGABAを増やせば克服できる

GABA(γアミノ酪酸)は脳内の過剰グルタミン酸を抑制し、同時に過剰グルタミン酸抑制は、パニック障害の原因物質とされるアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン過剰をも抑制させます。

しかしながら、巷の多くの人が実感しているように、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を用いた薬物療法には、耐性形成(゠服用当初感じていた効果を次第に感じづらくなっていき、最終的には薬物依存状態に陥っていく)というデメリットも存在しています。

頭の良い人にパニック障害は多い

私のクライアントの中で、パニック障害になったという人の話を聞くと、旧帝国大学主席の人ですとか、米国超名門大学の学生ですとか知的に優秀と思えるような人が少なくありません。

話を少しそらしますが、アルコールを飲むと、記憶力が低下し、筋肉が弛緩します。

そして、リラックスし饒舌(じょうぜつ)になり、よく喋るようにヒトはなりますが、これはアルコールが脳内のGABAレベルを直接的に上昇させることに起因します。

脳内のGABAレベルが上昇すると、リラックスするので、筋肉は和らぎ、心もくつろぐので思考がマヒし、多弁に人はなりやすいのです。

アルコールと抗不安薬の作用機序は酷似している

しかしながら、このとき明らかに人間は馬鹿になっていますね。

 

よく「酒の勢いで・・・・・・」というような語源が古くから存在しているように、酒に酔って、衝動的かつ無計画な行動や言動を人はとりやすくなる。

 

 

実際、本当にIQが下がっているわけです。

そして、アルコールと抗不安薬の作用機序は酷似しています。

馬鹿になればリラックスできる

要するに、

 

✅言葉は悪いですが、「馬鹿になればリラックスできる」ということになります。頭の良い人は物事をいちいち良く考え、そして思考能力や記憶力が高い故に、その代償として、リラックスすることが苦手でパニック障害のような神経症になりやすい



とさえ言えるわけです

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これは強迫性障害でもうつ病でも何でもそうです。

よって、その克服のための一法として「薬物療法によってGABAレベルを上昇させる」という手段があります。

しかしながら、薬物は化学物質ですから、健康によくなく、特に脳が発育途上の年少者には有害な場合が少なくありません。

そのため、害をなるべく出さない克服法の選定が要求されます。

パニック障害の薬が効かない場合:

パニック障害の薬が効かないという声も非常に多いです。ベンゾジアゼピン抗不安薬に関しては、あまり「効かない」という声は少ないようですが、ことに、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)に関しては、多くの人が効果を実感していないようです。

私自身、SSRIを摂取したことがありますが、症状が劇的に悪化したことを覚えています。

その場合、サプリメントを摂取してみると良いかと思います。私の場合はこちらの方法論で問題解決することができました。

(まとめ)

✅パニック障害を克服するのに薬物療法は有効
✅パニック障害に有効な抗不安薬はGABA(γアミノ酪酸)を脳内で上昇させる
✅GABAが増えると思考能力は低くなる。したがって、リラックスできる
✅薬物療法は成人以下の年齢の人には推奨できない
✅抗不安薬には※耐性形成が存在する
(※次第に薬の効きが悪くなっていく現象をいう)

もっと安全で有効な克服法は存在する

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(参考文献:)※英語
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278584607004137
http://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/panic-attacks/basics/definition/con-20020825

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