パニック障害を催眠療法で克服できるのか?
結論を先に申し上げますと、パニック障害は催眠療法では克服できません。このことは、
例えば、催眠療法で黒人が白人になれない(もしくはその反対)ということを考えられてみれば一発で理解できると思います。
他のページでも説明させていただきましたが、
暗いパニック障害の性格の人(一概には言えませんが)が、明るいポジティブな性格の人間に催眠療法を受けることでは、なれません。
性格とは脳の機能、器質、によって
産み出される物理現象であるからです。
外見の変化も物理現象です。
「このような物理的な変化を催眠療法でもたらすことは不可能である」
ということは冷静になって考えれば、
よくわかるのですが、
意外と多くの方が、心、性格という目に見えない
事象に対して巷で語られているため、
騙されたりしているというのが実情にあたるようです。
↑催眠を受けることで肌の色が白くなったり、黒くなったり
変わることは100%ありえない。また、顔かたちが露骨に
変わることもありえない。
催眠を受けても先天的な性格(脳機能)は変わらない
パニック障害を克服するのに、
催眠療法を用いて、
たとえば潜在意識を書き換えたりしてみてもほぼ徒労に終わります。
催眠療法はまず怪しいということが大前提
心の病気の分野において、
この種の催眠療法やインナーチャイルドセラピーのような概念を用いる施術者や治療家があちらこちらにいるのですが、
実はパニック障害にしても他の精神疾患にしても、
この種の治療法はほとんど有効性はありません。
パニック障害を催眠で克服できないという実際の事例:
過去の私は、パニック障害だけでなく強迫性障害や重度の性格の問題を抱えたことがあるのですが、
たとえば私のクライアントの一人はTVに出たことのある有名催眠療法家に大金をぼったくられたといっていました。
(1セッション約100万円近く)
また、過去の私の症状は、精神分析(無意識に介入するという点で催眠療法の発端となった古典的心理療法)を約3年も受けても全く改善しませんでした。
パニック障害に催眠療法は効果がない
要するに、パニック障害に対して催眠療法は効果がないという話になります。脳の機能がパニック発作を産んでいるわけであり、その脳の機能を催眠療法を用いることで仮に百歩譲って、潜在意識(無意識)を書き換えることができたとしても、
冒頭で述べさせていただいた比喩の例(催眠を受けることで黒人が白人に物理的になれない)と同様に、
内向的で神経質な脳機能を器質的に生まれつき持っている人が、外交的で社交性の高い性格の人間になることは物理的に不可能です。最近の研究によると、人間は「ポジティブ脳」と「ネガティブ脳」に分別できるとされています。
脳の機能が性格、考え方を自動的に産んでいる
考え方の癖や性格というものは、その人の脳の機能の現象です。
このことは脳腫瘍になった人や高次脳機能障害を抱える人および
認知症の方を見れば一目瞭然です。
したがって、パニック障害を克服する場合、
催眠療法は効果的では全く持ってないという話になります。
運動やマインドフルネス瞑想の実践がパニック障害克服に良い
催眠療法を受けるくらいであるのであれば、
運動やマインドフルネス瞑想を自分で実践した方が余程効果的です。
過去の私の重い各種症状は、運動の習慣をつけ、マインドフルネス瞑想を
実践することで劇的な改善を示しました。
これは
「奇跡」といっていいほどの変化
であったわけです。
そのような経緯から、
私は過去に「運動と瞑想によって感情系の精神疾患を克服する」
という趣旨の書籍を発刊したことがあります。
(過去の私のFacebookは医師や大学教授のフォロワーが多く、
TVメディアや雑誌メディアから取材の依頼を受けたこともありました。)
精神世界にはまってしまう前に知っておきたいこと

催眠だとか洗脳だとかそういう方法を用いても
パニック障害の克服はできないということです。
結構、この種の精神世界にはまってしまうひとが
パニック障害のような神経症を抱える人には少なくないようですので、
本稿に今私は筆を走らせています。
催眠だとかインナーチャイルドだとかそういう療法を
受けるのであれば、
悪いことは言わないので自分で運動や
瞑想の習慣をつけたほうが100倍マシですね。
(参考:)
・パニック障害をマインドフルネス瞑想で克服
(まとめ)
パニック障害を克服するうえで、催眠療法は効果的ではない。
その種の療法を受けるのであれば、
自分でマインドフルネス瞑想や運動を実行した方が
余程効果的だということが事実になります。
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