強迫性障害とゲシュタルト【克服への王道】

強迫性障害とゲシュタルト【克服への王道】

 

強迫性障害を克服する上では、ゲシュタルト(Gestalt)の性質を理解していく必要があります。

ゲシュタルトとは?

ゲシュタルトとは、「意味を伴うまとまった形態」のことを意味します。より簡潔な表現をここで用いれば”個々の部分によって構成された形態”のことです。

*この場ではわかりやすくするため、大まかな表現を用いております。実際のゲシュタルトの定義はより抽象的なモノです。また、ゲシュタルトは視覚的な認知形態のみならず、思考(思い込み)という形態においても存在しております

 

下記の画像を見てください。

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「ルビンの壺(つぼ)(Rubin Vase)という有名な画像なのですが、黒と白という要素によって”意味を伴ったまとまった形態(形)”が構成されております。

 

 

形態(ゲシュタルト)は

⑴:壺
⑵:左右にある人の横顔

の⑴、⑵です。

 

 

強迫性障害の克服に何故ゲシュタルトが重要なのか?

 

強迫性障害の克服に限らず、ほぼすべての心の問題の克服にゲシュタルトの特性を理解しておくことは非常に重要です。
(私はゲシュタルト療法を推奨しているわけでは全くない点はご留意ください)

 

ヒトはゲシュタルトを一つしか保持できないという特性を持つ【重要】

 

再度、上の画像を添付します。

 

⑴:壺だと思って、上の画像を見ると、壺に見え、人の横顔は消えます。
⑵:人の横顔だと思って、上の画像を見ると、人の横顔に見え、壺は消えます。

 

 

「壺と人の横顔を同時に保持することはできない(限りなく難しい)」
ということが
、これでよくご理解いただけたのではないかと思います。

 

ヒトはひとつのゲシュタルトしか保持できないという性質を持っているのです。

 

これを理解すると、以下の図式も容易に理解できる筈です。
応用編です。

 

応用編:

 

 


⑴:強迫性障害は克服可能であると思い込めれば、強迫性障害は克服不可能であるという思い込みは消える

⑵:強迫性障害は克服不可能であると思い込むと、強迫性障害は克服可能であるという思い込みは消える

 

 

の⑴、⑵が成立します。

実は、

ヒトの思考(思い込み)もゲシュタルトの一種です。

ですから、あることを思い込むことはあるゲシュタルトを生成したことになり、同時にその対となるゲシュタルトを消滅させたことになるわけです。

 

この原理を用いた強迫性障害の克服方法を、実は当ブログ「強迫性障害を自力で克服」の下記の記事において、既に解説しております。

 

(関連:)
強迫性障害は治って当たり前と考えることの大切さ【治すコツ】

 

上記記事では、私は「強迫性障害は治って当たり前と思いこむことの重要性と思いこむのに必要な手段について」解説しておりますが、

これは「強迫性障害は治って当たり前というゲシュタルト」を生成し、「強迫性障害は治らない、完治は困難である」というゲシュタルトを崩壊させるための方法論です。

 

強迫性障害を治って当たり前と自然と思考できる人には、治らないという概念(ゲシュタルト)自体がは自然消滅しますので、強迫性障害を克服する上で最上の素地を既に醸成できていることとなります。

 

*何故なら、強迫性障害は治らないと思い込んでいる人の脳は強迫性障害は治らないというゲシュタルトを維持するのに必要な情報だけを取捨選択して拾ってしまうようになっているからです。反対に、強迫性障害は治って当たり前というゲシュタルトを保持している人の脳は強迫性障害を治すのに必要な情報を取捨選択の後、拾うようにできております。
これはヒトの脳幹に主に存在する毛様体賦活系(RAS)の作用に依るものですが、この場では解説は省略します。

 

逆に、

強迫性障害は治らないという概念(ゲシュタルト)に支配されている人では強迫性障害は治らないという概念(ゲシュタルト)が優位となりますので、強迫性障害は治るモノであるという概念は消失してしまっているわけです。

 

他のゲシュタルトに関する有名な絵画です。
上記画像の解釈(認知)=ゲシュタルトは以下の2通りに分類されます。

 

 


⑴:右横の方向に振り向いている黒いドレスを着た若い女性

⑵:魔女のような長い鼻を持った白頭巾をかぶった老婆

 

 

⑴を認知すると⑵は消えます。
⑵を認知すると⑴は消えます。

 

まとめ

 

このような例題から
「強迫性障害は克服できて当たり前」というメンタリティを確立できれば、
「強迫性障害は治らない」というメンタリティは自然消滅するメカニズムが理解できたことと思います。

 

重要な事なので繰り返しとなりますが、
ヒトはひとつのゲシュタルトしか保持できないという特性があります。

 

例えば、

 

卑近な例を出しますが、
⑴職場で嫌なことに合って常日頃嫌な気持ちで過ごしていても、⑵大地震に見舞われれば、職場の嫌なことは忘れてしまいます。

⑵大地震という天変地異というゲシュタルトが、⑴職場での嫌な出来事というゲシュタルトを消滅させたわけです。

 

強迫性障害を自力で克服したいという方は克服できて当たり前というゲシュタルトを生成させることがその第一歩です。
そのための方法は当ブログの特に下記の記事に詳しい情報がございます。

【関連:】
強迫性障害は治って当たり前と考えることの大切さ【治すコツ】

 

強迫性障害は完治可能なモノであるというゲシュタルトを構築してください。それが克服への大前提であり、第一歩です。

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