強迫性障害の種類(巻き込み型、自己完結型)

(最終更新日:2021/01/02)

強迫性障害の種類(巻き込み型、自己完結型)

強迫性障害は大まかに2つに類別することが可能だと言われています。

⑴:巻き込み型
⑵:自己完結型

の2種にです。

 

今回はこの強迫性障害の2つのタイプについて詳しく解説していきます。

巻き込み型の強迫性障害とは?

巻き込み型強迫性障害とは、
家族や友人を文字通り巻き込み、翻弄しこのようにして、周囲の人間を疲弊させます。

自分の強迫観念を周囲の人間に押し付け(本人も自分の行動や言動に罪悪感を持っていることがほとんどであるため、その当事者を責めることは決してできませんが)、次第に周囲の家族、友人は疲弊してしまい、メンタルを病んでしまうことも少なくありません。

さらには、本人が本格的な暴力的行動に出てしまい、警察沙汰になることもあります。
重症度に関しては、巻き込み型の強迫性障害人は、比較的軽症の可能性が高い傾向にありますが、詳しい説明は下記を参照してください。

自己完結型の強迫性障害とは?

自己完結型の強迫性障害とは、
巻き込み型の強迫性障害とは異なり、周囲に自分の抱える症状を打ち明けることもできず、あくまでも自分自身の中でもがき続け、苦しむ状態を指します。

自己完結型の強迫性障害の場合、この病気が発覚するのが遅れる傾向にあります。
なぜかというとこのタイプの人は問題を自分の中に抱え込み、それを外で表現することを決してしないからです。

強迫性障害の人の大半は、そして重症度の高いタイプの人の多くは巻き込み型というよりも自己完結型の場合が多いです。過去の私の場合も主には自己完結型の強迫性障害であったのだと思います。

(関連記事:)
私の強迫性障害の克服体験談

強迫性障害は巻き込み型よりも自己完結型が圧倒的に多い

その根拠の一つは、通常、症状が重ければ重いほど、自分の精神疾患の症状を周囲に打ち明ける勇気すら失調してしまうものだからです。

過去の私は、繰り返すように主に自己完結型の強迫性障害でしたが、家族に打ち明ける勇気など微塵(みじん)もありませんでした。

さらに言うと、心療内科にはじめて訪れたときは、死を覚悟するほどの勇気が必要でした。
(当時の自分にとっては、です。)

巻き込み型の強迫性障害への家族の対処法:

巻き込み型強迫性障害への家族の対処法は、まず当事者に自覚があるのであれば、適切な克服についての知識を教えられるような人物に相談することです。

あまりにも症状がひどく手が付けられないようであれば、信頼できる心療内科や精神科の医師に早めに相談し、家庭内のDVが酷いようでしたら、地元の行政(警察、法務局)に相談することです。

心理カウンセラーに「耐えなさい!」と言われた父親が息子に撲殺されるという事例も実際に発生しています。時と場合によるかとは思いますが、家族だけで抱え込み過ぎないことが大切です。

自己完結型の強迫性障害の家族の対処法:

自己完結型の強迫性障害への家族の対処法は、特にないかと思います。というのも自己完結型の場合、家族はあまり困っていない可能性が高いからです。しいて言うのであれば、相談等には真摯に対応するといった感じです。

他の私の記事でも紹介していますが、本人ができる対策は、まず運動の習慣(運動には天然の抗うつ作用があります。)を自ら実行し、毎日、30分程度ジョギングや筋トレの習慣をつけましょう。

塵(ちり)も積もれば山となるではありませんが、運動の習慣をつけていくと、いつのまにか強迫観念がかなり弱まっていくことが次第とわかってくるはずです。

(関連記事:)
強迫性障害を運動で克服【まとめ】
強迫性障害を自力で克服するのに必要なこと

家族の本人への接し方:

本人の話をよく聞くようにしつつも、ダメなものはダメであると、何でも本人のいうことを聞きすぎず、それに決して振り回されないことです。

毅然とした態度を子供に示し、執拗以上に振り回されることを回避しないといけません。

親や周囲の人間は本人を強迫性障害だからといって、必要以上に甘やかし、「何でも言うことを聞いてくれる」となめられてはいけないのです。

一度なめられると、DVのような泥沼に入ってしまうことがありますので、威厳は保つようにしましょう。

本人ができる対策:

自分が強迫性障害であると早めに家族や信頼できる友人に勇気を振り絞って伝えましょう。過去の私は、この勇気が失調していたため、強迫性障害の症状に苦しめられた期間が長引きました。

〇まずは運動などの自分でできる強迫性障害の克服法を実践し、安易な心療内科医師からの薬物処方は避けた方がいいです。既存の向精神薬の多くは、実は危険で中には脳神経を不可逆的に破壊してしまうモノも存在しているという報告もなされているもあります。

また、米国の銃乱射犯の大半は、抗うつ薬を服用していたというデータも同様に報告されており、安易な薬物処方により、異常行動に出てしまう人もいます。

そういった観点を思慮すれば、まずは運動の習慣をつけていくということが、自分でできる強迫性障害の克服法として最も安全で推奨できるものだと私は考えます。

良い医師の見つけ方

〇せいぜい処方薬数が2、3つ程度の医師はまだまともでしょう。

ひとりの患者に5つも6つも薬を処方する医師は「どうかしているか」「拝金主義」なので処方薬数をなるべく少なくする心がけをし、運動といった当事者が自分でできる克服法を教える人物が良い医者です。

まとめ

強迫性障害には巻き込み型と自己完結型の2種類あります。
それぞれに合った対処法を取っていけば問題は解決していくことでしょう。

また、統合失調症という病気もありますが、私の他のライブドアブログの記事「強迫性障害と統合失調症の違い」というアーティクルがありますので、そちらを参照ください。
(GoogleやYahooで検索すると見つかるはずです。)

しかし、本人に自分は不合理な考えに捉われ、悩み苦しんでいるのだという病識がある限り、まず強迫性障害であり、統合失調症ということはないかと思います。(強迫性障害は統合失調症と誤診される場合が少なからずあります。)

巻き込み型強迫性障害よりも自己完結型の強迫性障害の方が重症度が高い傾向が強いですが、自責傾向が強いため、内省能力や反省心が高いため、結果的には自己完結型の方が、克服はしやすい傾向にあると私は今までのクライアントの方の体験談を踏まえ、実感します。(もちろん巻き込み型でも本人が他責性を自分の問題に気づきさえすれば克服はさらに早くなるでしょう。)

強迫性障害を自力で克服 (←ブログ記事一覧へ戻る)

関連記事:

(Visited 7,035 times, 1 visits today)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です