1. Author:
  2. Page 69

強迫性障害の有名人【一覧】

(最終更新日:2023/09/18)

(概要:)
強迫性障害だといわれている有名人をここで紹介します。
日本、海外を問わず有名人だけでなく芸能人についても記述しています。

強迫性障害とは、「ある特定の考えに頭が捉われ、社会的に身動きが一切取れなくなる症状」を指します。

要するに、強迫性障害とは不合理な強迫観念に頭が捉われて常時、強度の高い不安に駆られ心身が疲弊してしまっている状態を指します。

 

本記事で紹介するように強迫性障害は有名人にも多くなってきていると言われています。
しかしながら、強迫性障害を克服した有名人も存在します。


↑強迫性障害の有名人について動画でまとめました。

【強迫性障害の有名人(リスト)日本人、海外】

強迫性障害の疾病恐怖の有名人

レナ・ダナム

レナ・ダナムは、アメリカの脚本作家、クリエイター、女優として名高い、非常に才能にあふれる人物で、数々のメディアにおいて賞与を既に多数授与されています。

今や国際的有名人の一人ですが、子供の頃から強迫性障害の症状に苦しめられてきました。

氏曰く「子供の頃は常に極めて高い異常といえるほどの不安を感じていた。そして、友達はひとりもいなかった」そうです。

 

当時の氏には、疾病恐怖の症状があり、特定の病名を目にしたり、特に耳にすると、「自分がその病気にかかってしまうのではないか?」という強迫観念が生じ、たとえば、そのせいで食事も満足にとることができなくなるという状態に陥ることもありました。

(疾病恐怖だけではなく細菌恐怖もあったそうです。)

 

それほどまでも強迫性障害が悪化したときは「ひどい精神状態に追いやられてしまった」といいます。

レナ・ダナムの強迫性障害は心理カウンセリングを受けてもほとんど改善しませんでしたが、子供のころから様々な治療を受けることができる身分であったという点では、氏は自分は本当に恵まれていたと述懐しています。

というのも、彼女の家は、もともと世界的に有名な芸術家筋の富裕層であったからです。(ダナム家は宝石商のテイファニー家と親戚関係にありました。)また、氏の両親は心の病の治療に対して理解があり寛容であったとも言い、それが回復に役立っていたとのことで、今現在、両親に感謝しているそうです。

彼女の強迫性障害が寛解したのは、
「ヨガの励行やマインドフルネス瞑想の習慣をつけることによって」であると主に語っています。
習慣的にヨガやマインドフルネス瞑想を行うことによって強迫観念に捉われることは、今ではほとんどなくなったそうです。


↑氏の家族(左から母親、父親、レナ・ダナム氏)

現在の氏は、極たまに、大きな不安に押しつぶされそうになることもあるといいますが、自分自身は社会的責任および影響力の高い立場に存在する有名人のひとりであることを自覚しているので、その不安の感情はなるべく外には出さないように心がけているとCBCのインタビュー時に語っています。

“船長が不安にかられておどおどしていれば、船員はみな不安になってしまうでしょう。だから、不安や焦りは表に出さないようにしています。(CBCによるインタビューより)“

強迫性障害を克服した今現在では、氏はメンタルヘルスの問題についてたびたび公言し、このOCDに限らず一般の精神疾患に対する世間の偏見がなくなるように様々な言論活動をしています。


たとえば、氏はロビン・ウィリアムが自死で亡くなったとき、多くの人たちは「自分の人生から逃げた卑怯者」というレッテルを彼に対して貼ったのですが、逆に、そのようなレッテル貼りをする社会全体の傾向そのものが、むしろ非常にセルフィッシュであると喝破しました。

インタビュー映像に関しては下に貼っておきます。
(字幕をつけました)⇩⇩⇩⇩⇩⇩

レナ・ダナムの強迫性障害の克服方法:

 

マインドフルネス瞑想の習慣をつけること。またヨガを行い、筋肉を柔軟にし呼吸を深くしていくこと。

それから、

→マインドフルネス瞑想の習慣をつけることで、氏の抱えていた強迫性障害における疾病恐怖はなくなったといいます。

 

この記事は逐次、追記していき、他の強迫性障害の有名人についての解説を加えていきます。

不潔/細菌恐怖/不完全恐怖の有名人

ケイティペリー

ケイティペリーはアメリカを代表する世界的に有名なシンガーソングライターです。


↑代表曲「Roar」

彼女には不潔恐怖の症状があり細菌を恐れるがあまり、自分の家の中を異常といえるほど完璧に掃除するクセがあると言っています。また、物事をアルファベット順に並べないといけないという不完全恐怖の症状もあると言います。

Elle UK Magazineによるインタビューによると彼女自身、子供の頃から強迫性障害の傾向があるそうです。

彼女曰く、

”「私には奇妙な習慣がありますーーーそれは、すべてのモノを完璧にこなし、(特に服装の)コーディネートに気を遣い、確実な方法にこだわり続けるといったものです。」”

”「私の両親は厳格なクリスチャンで現行の学校教育を疑問視していました。そのため私は(他の子供たちとは違い)学校に十分なほど行かず、ホームスクールで教育を受けたようなものでした。そのためか、私は文字を読むのが未だに苦手です。私は教会と学校のはざまで育ったようなものでした。」”

また、Z100というラジオ番組に出演した際、

”「私は非常にOCD的です。私には物事をすべてアルファベット順に並べたいという衝動があります。また、ハワードヒューズの例のような細菌恐怖もまた少しあります。」”

と強迫性障害に苦しめられていることを話しました。

克服方法

 

✅ケイティペリーの克服方法は、集中すべき物事を見つけること。

「物事に集中するとその種の強迫観念は消えていく」と言います。
そのため、彼女は日々の生活の中でマインドフルネス瞑想の習慣を持つようにしているとも語っています。

その方法は特定の時間(例えば20分)、マントラを延々と唱え続け精神集中を行うというモノです。

 

ドナルド・トランプ

第45代アメリカ合衆国大統領のトランプ氏
細菌恐怖の症状があり
そのため飲み物を飲む時はストローを必ず使うと言います。というのも、体が汚染するのが怖い(誰かが飲み口を触ったものを口にしたくない)という潔癖症がトランプ氏には存在するためだと言います。

(一般論として細菌恐怖は強迫性障害の症状とされます)


このような経緯から、トランプ氏は1日に頻繁に手を洗うそうです。

例えば、1993年5月18日にハワード・スターン(米国のラジオパーソナリティ、コメディアン)と対談した際には、

 

トランプ氏
“私には強度の細菌恐怖がある”ハワード・スターン氏
“一日の間どのくらい手を洗うの?”トランプ氏
“可能な限りいっぱい”ハワード・スターン氏
“理論的には、それは強迫性障害なのではないかと思うが、
医者に行ったことはあるのか?”トランプ氏
“ない”“(むしろ)私はそれが好きだ。清潔であることが好きだ。清潔であることは素晴らしい。手だけでなく体、全てに関して”

 

 


↑トランプの強迫性障害の細菌恐怖にまつわる発言のまとめ

また、他のインタビューに対しての回答にて、トランプ氏は握手の習慣(西洋式の挨拶)は最悪で野蛮な習慣であると語っています。
(恐らく手が汚れるため)

加えて、トランプ氏は近接している人のくしゃみを極度に嫌うとも語っています。

 

上の動画ではホワイトハウスの大統領執務室内で従業員がくしゃみをしたところ、「出て行ってくれ」と冗談めかしましたが、

トランプ氏がくしゃみ嫌い(潔癖症)なのは有名な話で、そのためあるTV番組での対談中に近くにいる共演者がくしゃみをすると空気が一瞬凍り付きました。

(その後、健康な人のくしゃみは問題ないと冗談めかした)

 

克服方法:

このようにドナルド・トランプ氏は細菌恐怖や潔癖症の症状があるものの、

それらで全く困っておらず、「むしろそうであることが好きだ」とさえ豪語しています。
よって、強迫性障害的ではあるが強迫性障害ではないと言えるかと思われます。

(実際、強迫性障害は本人に大変な苦痛が襲い掛かるモノです)したがって、克服方法も彼に関しては一切不要なようです。

加害恐怖の有名人

アマンダ・サイフリッド

アマンダ・サイフリッドは米国の女優、モデル兼歌手として世界的に有名です。

彼女は加害恐怖/確認強迫の強迫観念に苦しめられた経験を持つそうです。

例えば、

彼女の一つの強迫性障害の症状に、「火事になるのが怖いためガスやオーブンのスイッチが切ってあるかどうか」気になって仕様がなくなるというモノ

です。

自分が何かとんでもないことをしでかしてしまうのではないかと不安になるといいますが、加害恐怖としてこれはよく知られています。

 

又、疾病恐怖もあり「自分が何か重大な脳の異常を持っているのではないか」と気になることがあり、MRIを受けたことがあります。

 

“自分の恐怖の多くが現実に基づいたモノではないことを知ることは本当に助け(改善のための)になりました。

 

“歳をとることで症状は寛解してきたようです。”

⇩⇩⇩

克服方法:

 

✅彼女はSSRIを19歳の頃から長らく摂取していますが、摂取量を最小用量にとどめ、結果、「気休め程度にはなった(プラセボなのかどうかわからないが※本人談)のではないか?」といいます。

ロスに移住してから仕事があまりに忙しくなり、その忙しい生活を強いられるようになってから加害恐怖等の強迫観念に苦しめられることは大幅に減ったといいます。

本人の分析では、
考えている暇がないこと自体が好影響を与えているのではないかとの話です。

 

 

汚染恐怖/洗浄強迫の有名人

ジニー・フックス

ジニー・フックスはアメリカのプロボクサーです。彼女はボクサーというアスリートですが強迫性障害の汚染恐怖で苦しんできました。
汚染恐怖があるせいで、彼女は洗浄強迫に取りつかれることが多々あったと言います。

例えば、

フックスのシャワー時間は45分から60分にも及びますが、酷い時は4時間だったと言います。

しかも、シャワーを浴びる前に、顔の洗浄を徹底して繰り返し、顔の洗浄には常に3種類の洗浄(化粧)製品を利用するというので、実質、シャワーの時間はそれ以上だと考えられます。

 

ボクサーはマウスピースをするので、口の中が不衛生になりやすいです。
よって、彼女は歯磨きにも強いこだわりがあり、口の外側をかなりの時間をかけて水と石鹸を用いて綺麗に洗浄した後に、口の中いわゆる歯を磨くというのです。

 

フックスの話では、
「一回の歯磨きで20本*の歯ブラシを使えてしまうくらい」のレベルだと言います。

*歯ブラシは歯磨きごとに常に新品のモノを使用するため、使い捨てとなる

 

彼女のセラピーはボクシングです
ボクシングをやっているときは瞑想を行っているかのようで無心になれると言います。

 

“ボクシングをしているときは、強迫性障害の症状を完全に忘れています。相手(敵)の血や汗、唾が飛び交ってくるので、汚染恐怖がある私には酷な環境に見えますが、不思議なことにボクシングをしているときはそういった普段は気になる強迫対象がスルーできてしまい、一切気にならないのです。

リングの上の時間が人生で最高に楽しい時間です”

 

ジニー・フックスはボクシングが自分の人生を救ったと言っています。
実際、ボクシングのような集中力が要求されるルール性のあるスポーツは強迫性障害の改善・克服に十分な効果が期待できます。

 

 

 

*【コラム】
「アスリートやスポーツ選手が、強迫性障害?」
と聞くと、”おかしな話”、”有りえない”と考える人が少なくない
と思います。
が、実はアスリートやスポーツ選手はOCD気質の人が非常に多く、意外にも強迫性障害で苦しんでいる人はまれではありません。(サッカーのデビット・ベッカム選手や後述する石井慧選手は強迫性障害を告白していますが、強迫症を告白するアスリート、スポーツ選手は実は沢山おられます)そもそも、こだわりが強くなければ、異常といえるほどの努力はできるものではありません。アスリートやスポーツ選手に強迫性障害(その傾向含む)が多いのは当然の帰結といえるでしょう。

 

強迫性障害の有名人【日本人】

大槻ケンヂ

筋肉少女帯のボーカルとして名高い、大槻ケンヂさんは強迫性障害の症状に悩んだ経験がありました。

“例えば道を歩いているときに歩数を数え続け、自分で決めた歩数で目的地に着かないと何とも言えないモヤモヤ感、不安感があるとの趣旨のことをある時インタビュー※にて語っています。”

(※ネットに情報が既にないので真偽は不明ですが、確か私の記憶では本人の旧公式ホームページ等でその種の話を過去されており、実際にこの心の問題に氏は若い頃(90年代)に悩まされて来ました。)

 

このままでは、

■「縁起の悪いことが起きるのではないか?
■「天罰が下るのではないかと不安だった?

 

と不安だったと言います。

過去の大槻ケンヂさんには強迫性障害の縁起恐怖があったのだと思われます。90年代は様々なことで悩まれていたようで、他にはうつや不安症の症状があり実際に心療内科の方にも出向きました。

が、元々10代の頃から疾病恐怖(ある文字が視界に入るとそれを疾病に連想し、自分は死んでしまうのではないか?)の症状があったと本人が語っていますので、繊細な気質をお持ちなのだと思われます。

このように、才覚に恵まれたアーティストに強迫性障害は少なくありません。

 

他には世界的に有名な前衛芸術家、草間彌生さんがこの強迫性障害を患われていますが、こちらの記事を参照ください。
↓↓↓↓↓↓

 

 

鬼龍院翔

 

ゴールデンボンバー、ボーカルの鬼龍院翔さんは強迫性障害の傾向で過去悩んできた旨話しています。

21、22歳の頃が最も酷かったそうです。

ある時、本人がブログで「落ち込んでいる」と受け取られる記事を書き込んだところ、それをファンが心配し多くのファンレターを受け取ったといいます。

それに対し、

”「僕のは強迫性障害のようなもんなので、何かがあったとかではないのよ、21、22歳くらいのとき症状のピークだったのが少しあの日ぶり返して来たかんじ」”

 

とブログにて語っています。

 

また、自伝「ゴールデンボンバーのボーカルだけどなんか質問ある?」によると、すぐ上で書いた大槻ケンヂさん※の事を「自分のと同じ病の匂いがする」と言われていました。
(※大槻さんとはラジオ番組で共演し実際に面識をお持ちです)

 

同じ病とは強迫性障害のことです。

本人談では人一倍繊細で感受性の強い性格傾向にあったといいます。
アーティストにはこの障害を抱えている人が少なくないと専門家も指摘します。

 

✅私の顧客で実際に芸能界で活動する強迫性障害に苦しんだある日本人女性の方はこの人の強迫性障害の話は本当だと思う。と私に語ったことがあります。

 

克服方法:

 

✅「忙しく働くこと」だと話されております。

暇にしているとダメなので、
「とにかく忙しくしていると気にならなくなる」と話されています。

一人で家でボーっとするようことは敢えてせず、なるべく予定を入れることで快適に過ごせるようになったそうです。

遠野なぎこ

遠野なぎこさんは「強迫性障害を患っているということをご自身でカミングアウト」されています。

遠野なぎこさんは子役のころから芸能界に参入してきましたが、親に無理やり強制させられてやっていた感が非常に強いとご本人がおっしゃっています。

主な強迫性障害の症状は、“確認強迫”だといいます。

 

(ご本人のブログより)
https://ameblo.jp/nagiko-tono/entry-12188902078.html

(関連記事:)
【強迫性障害】確認強迫でゴミを捨てられない人へ
強迫性障害で火事が怖くて家から出られない人へ

確認強迫は強迫性障害で非常によくみられる症状の一つです。

また、遠野なぎこさんはこれ程の美貌を誇りながら醜形恐怖症を患っていると自白されています。

写真集を出せるほどの美人であるにも関わらず「自分が醜い」としか思えないそうです。
特に大きな鏡に映る自分を見ることが大嫌いだと言います。

強迫性障害と醜形恐怖症(身体醜形障害)は非常に併発しやすいものです

主な原因はGABAレベルの低下であり、両者は殆ど同じものであると見なす専門家も少なくありません。

 

私の顧客の方には日本の芸能界で活動するモデルやアイドルの方も少なくありませんが、強迫性障害に伴った醜形恐怖症によって自信を喪失している方が数多く存在しています。

ちなみに彼女ら彼らの多くは例外なく超がつくほどの美人やイケメンです。

 

 

佐藤二朗

佐藤二朗さんは、日本の有名俳優で非常に数多くの作品に出演されている売れっ子俳優のひとりです。

最近では「鎌倉殿の13人」の比企能員がはまり役で、その演技力の高さから話題を呼びました。


「ひきこもり先生」「勇者ヨシヒコと魔王の城」等も氏の代表作として非常に有名です。

 

佐藤二朗さんは、強迫性障害の確認強迫の症状に幼い頃から苦しめられてきたと言います。したがって、「20代は精神的に極めて厳しい時代だった」と述べられています。

 

その主な症状は「頭に浮かんだ考えをメモに取らなければ、いてもたってもいられなくなる」という強迫観念の衝動にかられ、それに生活が縛られるというモノであるそうです。

 

また、自ら脚本、監督を手掛けることで強迫性障害に悩む当事者達を扱った映画「memo」に出演され、その演技力の高さから注目を浴びました。


↑「映画memoより(予告編)」

佐藤二朗さんには実際に強迫性障害の確認強迫で苦しんできたという実体験があります。

よって、
出演者への演技指導や自分自身の演技等も臨場感の非常に高いモノになったのであろう」と容易に推測できます。

 

 

岩橋玄樹


岩橋玄樹さんは、キンプリ(King & Prince)の元メンバーです。

岩橋玄樹さんは、強迫性障害に苦しんでいることをインスタライブでファンの前で公表しました。

“強迫性障害ってわかるかな? 自分のこと強迫しちゃって、何をするのも怖くなっちゃうんだよね

“自分が誰かを傷つけたんじゃないかな”とか。自分を強迫しちゃうの。自分を、自分でね。それと今、闘ってて」


とインスタライブ内で語りました。

 

@masahirooki123 【強迫性障害】岩橋玄樹さんのインスタライブ【キンプリ】 #岩橋玄樹 #キンプリ #インスタライブ #強迫性障害 #加害恐怖 #加害強迫 #強迫観念 #強迫性障害を持ってる有名人 ♬ original sound – 沖仁宏(おきまさひろ)

岩橋さんは強迫性障害の他、パニック障害の問題も抱えており、パニック障害が直接的原因でキンプリひいてはジャニーズ事務所を脱退されました。

 

岩橋玄樹さんの強迫性障害は、
「誰かを傷つけてしまう(しまった)のではないか?」という加害恐怖がメイン
だそうです。

 

 

それにより
「誰かにメールを送るのも」、
「電話するのも」、
「インスタライブを行うこと自体も」、
加えて、
「人と会うこと自体怖くなってしまっている」と言います。

 

 

加害恐怖は、

■「誰かを傷つけてしまったのではないか、傷つけてしまうのではないか?」
■「他の誰かに危害を加えてしまったのではないか?」

などという他人に対する加害、危害的な強迫観念に四六時中悩まされ、生活に支障をきたすストレスを受けている状態を指し、強迫性障害の方によく散見されるモノです。

 

 

加害恐怖は、心の優しい人、真面目な人に特に多い強迫性障害の一種です。
岩橋玄樹さんの根本的性質は、心が優しく、それが端整なルックスのみならずファンを惹きつけている一大要因のひとつだろうと考察されます。

石井慧


石井慧さんは、日本を代表する柔道家で、伝説の柔道家として誉高いあの木村政彦の後継者とまで言われたほどの男です。北京五輪の金メダリストです。

 

そんな石井慧さんは、
強迫性障害の症状で苦しんだ経験がある
と当時、ある週刊誌において語っています。

 

それは国士舘大学在学中のことで、その柔道部内での確執や全日本合宿での人間関係の悪さ、いじめ等が原因であったと言われています。
その時の石井さんは自分の居場所がないと感じたそうです。

 

石井さんの強迫性障害の症状は「不完全恐怖」だったと言います。

 


↑北京五輪決勝戦。日本人代表として金メダルに挑む石井さん。

不完全恐怖とは、完璧でないと気が済まずに、アスリートなどではついついオーバーワークになるほど練習をしてしまったりする強迫観念の一種です。

 

(あまり知られていませんが、優秀なアスリートは大抵、強迫性障害的です。強迫症を抱えた女性ボクサーのメダリストなど普通に存在します。さらには、私の顧客の方には著名なスポーツ選手がおります)

 

例えば、サッカーのデビット・ベッカム選手などにも不完全恐怖が存在したと言います。

石井さんの強迫性障害の不完全恐怖は、
「柔道の試合(世界選手権、オリンピック選手権等)のプレッシャーや人間関係のストレスから来たものだ」
とご本人は当時語られておられました。

 

岩橋良昌

岩橋良昌さんは、吉本の人気お笑い芸人コンビ“プラスマイナス”のツッコミ担当です。

 

彼の強迫性障害の性状は、

 

儀式強迫、縁起恐怖的なモノで、例えばですが



小学生の頃、岩橋さんは学校でテストを受けていたのですが、
テストには以下のような注意書きが為されていました。
「⚠このようにマークシートを埋めてはいけません」
悪い例が掲載されていたわけです。

 

それを見た岩橋さんは、

「わざと回答を不正解にしないといけない!」と考え”さきの悪い事例”の通りにマークシートを埋めてしまい、大変なことになったと言います。

 


強迫性障害の方のうち、この類の強迫観念を抱える人は少なくなく、


不謹慎な考え(この岩橋良昌さんのケースではわざと不正解になる回答をしてしまう)が頭に浮かんだり、儀式的(決まりごとに関するモノ)なモノ、縁起恐怖的な強迫観念/衝動が頭に浮かび、

その通りにしないと気が済まない!!」と、傍目には滑稽に映ってしまう行動を取ってしまう人(無論、強迫症の方はそれをコントロールすることができます)も存在します。




↑私の顧客の方(日本人)からのメールです。(岩橋さんと同じことを言っています※掲載許可取得済み)


 

✅基本的に、強迫性障害の人は極度に「やってはいけない」という”禁止意識”、”禁忌規範”が強いです。
(というか、常人離れしていると言っていいほど強過ぎます)

しかしながら、「やってはいけない」という禁止意識が強いと以下の図のようになってしまいます。

⇩⇩⇩⇩⇩⇩

 

 

 

岩橋さんは、「やってはいけない!!」という禁止意識があまりにも強すぎたのだと考えられます。

「緊張しては絶対ダメ」などと心の底から考えていると、逆に緊張してミスをしてしまいます。「笑ってはいけない」と思うほど、「笑いたくなる」これの極端なバージョンが強迫性障害の方には発生してしまう傾向にあります。

 

岩橋さんの他の強迫の性状としては、
「ある特定のワードをつぶやく」とリラックスできるというモノ
があります。
(客観的には強迫性障害の儀式強迫、縁起恐怖にみえます)

 

 

ヘミングウェイオーシャンビューといった自分にとって心地の良い響きのする言葉が岩橋さんには存在し、それをつぶやく(心の中も含む)とリラックスできて、調子が良いと言います。

 

なお、御本人は強迫性障害と専門家から認定されたモノの、そういったものをひけらかしたり特殊視したりせずに、世間の注目を集めようなどというような気は一切ないといったストイックな発言をされています。

あくまでも自分の言動、行動に対し、一般の健康人として望んで行きたいと語っておられます。

 

萩原朔太郎

萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)(1886~1942)は日本を代表する詩人、評論家です。

代表作に、
・『純情小曲集』
・『月に吠える』
・『青猫』
などがあり、日本近代詩の父と呼ばれる文芸界の大偉人です。小中学校等の学校の教科書に載っているので知っている人も多いでしょう。

 

萩原朔太郎は、強迫性障害の症状(縁起恐怖、加害恐怖など)に苦しめられてきたことが彼の独白録である『僕の孤独癖について』を読むとわかります。

そのエッセイから該当箇所を抜き出し、私がコメントをつけてみます。

青年時代になつてからも、(中略)特に強迫観念が烈しかつた。門を出る時、いつも左の足からでないと踏み出さなかつた。四ツ角を曲る時は、いつも三遍宛ぐるぐる廻つた。

 

これは強迫性障害の強迫観念の縁起恐怖と見るのが妥当です。
縁起恐怖とは別名ジンクス恐怖とも呼ばれ、
「自分が思った/決めた通りのことをしなければなにか悪いことが起こってしまうのではないか?」と悩んでしまう強迫観念の一種です。

儀式めいているので縁起恐怖は儀式強迫と呼ばれることも有ります。

萩原朔太郎のケースでは、家の門を出るときは必ず左足から出ないと何か悪いことが起きるという想い(強迫観念)が常に頭をよぎっていたのだと言いますが、これは典型的ケースです。

既述の大槻ケンジさんにも見られたケースです。

(関連記事:)
強迫性障害で神様を冒涜してしまう人へ【対策】

 

“そんな馬鹿馬鹿しい詰らぬことが、僕には強迫的の絶対命令だつた。
だが一番困つたのは、意識の反対衝動に駆られることだつた。例へば町へ行かうとして家を出る時、逆に森へ行けといふ強迫命令が起つて来る。するといつのまにか、僕の足はその命令を遵奉して、反対の森の方へ行つてるのである。”

 

強迫観念というのは、往々にして自分の思いたいことと逆行する性質を持っています。

「絶対に〇〇してはいけない!」という想いが強い(強過ぎる)と、
逆に「〇〇したくなってしまう」という性質を強迫観念は持っているのです。

 

“最も苦しいのは、これが友人との交際に於て出る場合である。例へば僕は目前に居る一人の男を愛してゐる。僕の心の中では、固くその人物と握手をし、「私の愛する親友!」と言はうとして居る。然るにその瞬間、不意に例の反対衝動が起つて来る。そして逆に、「この馬鹿野郎!」と罵る言葉が、不意に口をついて出て来るのである。しかもこの衝動は、避けがたく押へることが出来ないのである。”

 

これは強迫性障害の加害恐怖の一種です。

加害恐怖とは、他人との付き合い等で、「自分の知らぬ間に何か悪いこと(加害行為)を相手にしてしまったのではないか?」という強度の強迫観念に常にかられ、不安レベルMAXになる状態”のこと”を言います。

例えば、誰か自分が好きな人と一緒にいるときに
🔳「その人に対する悪口、罵詈雑言が執拗に頭に浮かんでくる」
(⇧本当は当事者はこんなことを思いたくない。が、思ってしまう)

誰かと一緒に話をしてきたときに
🔳「何か不謹慎なことを発して相手に嫌われたのではないか?」
と不安になる。

または、

最近ではネットやSNSでの書き込みやメッセージで
🔳「変な内容な書き込みをしてしまったのではないか?メッセージを送ってしまったのではないか?」
などという強迫観念が頭を離れなくなること等が典型例です。

(関連記事:)
強迫性障害で不謹慎な考え、言葉が浮かぶ人へ【対策】
加害恐怖で罪悪感を感じる人へのアドバイス【※重要】

 

萩原朔太郎は、裕福な家庭の出でしたが、子どものころから芸術家によくあるように”変わって”いました。そのため、ガキ大将や他の子どもからイジメのターゲットにされ、のけ者にされ続けたと言います。

「小中学校の学生時代は最も陰鬱で、悪夢だった」と彼は語っています。もともと神経質な性格であり、学生時代の体験を経ることでさらに彼は強迫観念に行動を左右される奇矯な振る舞いに事欠かない人物になっていきました。

彼は強迫観念に憑りつかれた折、詩作、文筆活動、読書でその病的衝動を昇華していきました。これは芸術家によくある話です。
芸術家は自分の脆弱性を作品に昇華させます。
ショーペンハウエルしかり、ドストエフスキー然りです。

例えば夏目漱石にもしノイローゼがなかったら、「坊ちゃん」も「吾輩は猫である」という名作も生まれていないでしょう。

芸術家は自分の精神的弱さを芸術行為で補うのです。これを代償性過剰発達と言います。

強迫性障害の有名人、芸能人(まとめ)


私の他のブログからの引用です。

 

✅強迫性障害を抱える有名人は日本人にも、そして海外にも多いです。
成功者または傑出した才能を有する人々にはある程度の強迫性はつきものです。


だからこそ、必然的にこのような結果になるのでしょう。

 

強迫性障害を自力で克服【最新版】 (←ブログ記事一覧へ)

(参考文献:)
https://www.youtube.com/watch?v=vsnqEJ924Ho
https://www.amazon.com/Not-That-Kind-Girl-Learned/dp/0812985176
https://en.wikipedia.org/wiki/Lena_Dunham
https://www.vogue.com/article/lena-dunham-ocd-anxiety-depression-treatment
https://www.teenvogue.com/story/lena-dunham-opens-up-coping-with-ocd
https://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2735383/Lena-Dunham-opens-childhood-fears-therapy-helped-poignant-essay.html
https://www.allure.com/story/lena-dunham-ocd-and-anxiety
https://www.nzherald.co.nz/entertainment/news/article.cfm?c_id=1501119&objectid=11131533
https://www.news24.com/You/Archive/katy-perry-my-ocd-is-rooted-in-childhood-20170728
https://www.inverse.com/article/59061-science-of-transcendental-meditation
https://www.allure.com/story/amanda-seyfried-ocd-mental-health-stigma
https://www.womenshealthmag.com/health/a19913922/amanda-seyfried-ocd/
https://www.excite.co.jp/news/article/E_talentbank_57293/
https://ameblo.jp/nagiko-tono/entry-12188902078.html
https://www.newsweek.com/trump-scared-germs-needs-drink-straw-avoid-contamination-671730
https://www.youtube.com/watch?v=KLpDxsokZD4&ab_channel=WashingtonPost
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f923a52c5b62333b2439117
https://news.yahoo.co.jp/articles/31c230aa397134086c9c11bf0798f5527160d79a
https://www.j-cast.com/2008/11/10030072.html?p=all
https://synodos.jp/opinion/info/4761/
https://www.si.com/olympics/2021/07/28/virginia-fuchs-boxing-obsessive-compulsive-disorder
https://olympics.com/en/news/ginny-fuchs-boxing-ocd-tokyo-olympics
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%90%A9%E5%8E%9F%E6%9C%94%E5%A4%AA%E9%83%8E
https://www.aozora.gr.jp/cards/000067/files/1792_18418.html

(画像の引用元:)
https://www.somagnews.com/katy-perry-develops-favorite-song-decade/
https://natalie.mu/music/column/335851
https://www.oricon.co.jp/news/2272081/photo/1/
https://yoshimotozaka46.com/member/detail/03.php
https://conex-eco.co.jp/pickup/88643/